■概要
SendGrid経由でメールを送信すると、差出人のところに "on behalf of" や "sendgrid.net 経由" といった表示が出ることがありますが、お気づきでしょうか?この表示をなくしたい場合、独自ドメイン利用設定(Sender Authentication)をご利用ください。
この機能は、メールの各リレーポイントからSendGridの名前を隠し、お客様の独自ドメインに置き換えます。これにより、メールの信頼度を向上させ、より確実に受信ボックスに届けることができるようになります。
利用する際は、いくつかのDNSレコードを追加する必要があります。
※2024年4月1日以降、送信元に指定するドメインまたはメールアドレスでDomain AuthenticationまたはSingle Sender Verificationが設定されていない場合、メール送信ができなくなります。
■利用対象
- Domain Authentication / Link Branding
すべてのプランでご利用いただけます。 - Reverse DNS
Pro以上のプランでご利用いただけます。
■利用方法
SendGridのダッシュボードで各設定を作成し、表示されたDNSレコードをご利用のドメインレジストラ(お名前.com など)で登録してください。
詳しい設定手順やDNSレコードの内容についてはチュートリアルをご参照ください。
■DNSレコードについて
追加するDNSレコードの詳しい内容については、次の通りです。
1. CNAMEレコード
Domain Authentication
送信ドメイン認証(SPF、DKIM)を独自ドメインで行うための設定で、3つのCNAMEレコードを追加する必要があります。これによりメール送信のセキュリティを高めることができます。
レコードの例)
TYPE | HOST | DATA | 用途 |
---|---|---|---|
CNAME | <サブドメイン名>.<ドメイン名> | *.wl.sendgrid.net | SPF |
CNAME | <セレクタ>._domainkey.<ドメイン名> | <セレクタ>.domainkey.*.sendgrid.net | DKIM |
CNAME | <セレクタ>2._domainkey.<ドメイン名> | <セレクタ>2.domainkey.*.sendgrid.net | DKIM |
DATAの内容はSendGridが自動的に生成します。具体的な値は各設定画面に表示される内容をご確認ください。サブドメイン名およびセレクタはSendGrid側で自動的に生成しますが、変更することも可能です。
CNAMEレコードによりSendGridが公開するSPFおよびDKIMレコードを参照する仕組みになっているため、お客様にてSPFやDKIMのフォーマットに従ったレコードを別途登録する必要はありません。
Link Branding
トラッキング用のURLを独自ドメインのURLにするための設定で、2つのCNAMEレコードを追加する必要があります。1つはセキュリティのため、もう1つは実際のリンク先にリダイレクトさせるために必要です。
レコードの例)
TYPE | HOST | DATA |
---|---|---|
CNAME | <サブドメイン名>.<ドメイン名> | sendgrid.net |
CNAME | <ユーザID>.<ドメイン名> | sendgrid.net |
<ユーザID>はSendGridが自動的に割り当てる値です。具体的な値は各設定画面に表示される内容をご確認ください。
※注意※
Link Brandingのサブドメインに、Domain Authenticationと同じサブドメインを指定することはできません。
2. Aレコード
Aレコードは、Reverse DNSの設定に必要となります。メールの送信元となるホスト名と固定IPアドレスを紐付けます。
ご利用のアカウントに複数のIPアドレスが割り当てられている場合、複数のAレコードを作成する必要があります。
レコードの例)
TYPE | HOST | DATA |
---|---|---|
A | o1.<サブドメイン名>.<ドメイン名>. | <固定IPアドレス> |
■独自ドメイン利用設定をするには
SendGridのダッシュボードの左メニュー「Settings > Sender Authentication」から設定できます(※「Reverse DNS」はPro以上のプランのみ)。ここでドメイン名などを設定した後、画面上に表示される内容をご利用のドメインのDNSに追加してください。指定したTTLにもよりますが、追加したDNSレコードが参照できるようになるには10分から最大48時間程度かかります。
DNSへの反映が終わったら、各設定画面にある「Verify」をクリックして設定内容をチェックします。チェックが通らない場合、DNSレコードの内容に誤りがあるか、DNSレコードへの反映がまだ終わっていない可能性があります。
初めて設定するときは特に難しく感じるかもしれません。独自ドメインの設定に関して、疑問や気になることがあればサポートにお問い合わせください。