Link Brandingのクリック/開封トラッキングURLは、初期設定のHTTPからHTTPSに変更することが可能です。
これを実現するには、独自ドメインのSSL証明書を配置したリバースプロキシ(CDNサービス等を利用)を用意し、URLクリック時にアクセスを中継させる必要があります。具体的な手順は次のとおりです。
手順1. Domain AuthenticationとLink Brandingを設定する
手順2. Link Brandingのドメインにアクセスするとsendgrid.netから応答が返るようにする
手順3. Link Brandingで登録したドメインのアクセス先をCDNに変更する
それぞれの手順の詳細を説明します。以下の例では、example.comドメインからメール送信を行い、トラッキングURLをurlXXXX.example.comに設定するものとします。適宜ご自身のドメインに読み替えてください。
なお、SSL化はアカウント(親アカウント、サブユーザ)単位で設定します。1つのアカウント内に設定された複数のLink Brandingのうち特定のドメインだけをSSL化することはできません。
手順1. Domain AuthenticationとLink Brandingを設定する
SSL化したいドメインでDomain AuthenticationとLink Brandingを通常通り設定します(既に設定済みの場合は不要です)。その後、Click Tracking機能を有効にしてください。これにより、トラッキングURLのドメインが独自ドメイン(urlXXXX.example.com)に変わります。この時点ではSSL証明書が配置されていないため、HTTPでのアクセスのみ可能です。
設定が完了したら以下を確認してください。
- Settings > Sender AuthenticationのLink Brandingで、SSL化したいすべてのドメインの設定がVerifiedのステータスになっており、それ以外のドメインの設定が存在しないこと
-
URLを含むメールを送信すると、受信時にトラッキングURL(例:http://urlXXXX.example.com/ls/click?upn=*****)に変換されること
この変換後のトラッキング用URLは後の手順で使用するため、保存しておいてください
手順2. Link Brandingのドメインにアクセスするとsendgrid.netから応答が返るようにする
CDNサービスにLink Brandingを設定した独自ドメイン(urlXXXX.example.com)のSSL証明書を配置します。そして、独自ドメインに対してHTTPSアクセスすると、CDNサービスを中継してsendgrid.netへ到達する構成に変更します。
手順2と3をCDNサービスで行う方法は下記を参考にしてください。
- 主要なCDNサービスでの設定方法(米国ドキュメント)
手順3. Link Brandingで登録したドメインのアクセス先をCDNに変更する
Link Branding設定時に登録したDNSレコードを修正し、urlXXXX.example.comへのアクセスがCDNサービスに向くようにします。具体的にはAレコードやCNAMEレコードの設定が必要ですが、CDNサービスによって方法は異なります。
※DNSレコードの変更後はLink BrandingのVerifyを行わないでください。
Verifyを実行すると、Link Brandingの設定がエラーになり手順1からやり直す必要があります。
ここまでの手順が完了すると、手順1で保存していたトラッキング用URLにHTTPアクセスすると実サイトにリダイレクトされます。一方、下記URLにHTTPSアクセスすることでCDNサービスに用意したホストにアクセスする状態となります。
https://urlXXXX.example.com
こちらは設定が正しく行われていれば、「404 Not Found」が表示されます。
手順4. 弊社までお問い合わせいただく
手順3までが完了したら、以下の情報を添えてサポートまでお問い合わせください。弊社より米国SendGridに設定変更を依頼します。
- 本人確認情報
- (サブユーザ機能をご利用の場合のみ)SSL化を適用するサブユーザ名
- SSL化対象ユーザのSender Authentication(Domain AuthenticationとLink Branding)の設定画面のキャプチャ
- SSL化対象ユーザのTrackingの設定画面のキャプチャ
- 手順1で保存したトラッキング用URL
設定変更が完了すると以下のようなフローになります。
なお、複数のサブユーザで同じドメインのSSL化が必要な場合には、親アカウントでLink Brandingを設定し、その設定を各サブユーザに割り当てることをお勧めします。これにより、手順1から3を繰り返し行う必要がなくなります。手順4のお問い合わせ時にはそれぞれのサブユーザの情報をお知らせください。
参考
- トラッキング用URLのSSL化(米国ドキュメント)
- CDNサービスの代わりにご自身でプロキシサーバを用意する場合の手順と注意点(米国ドキュメント)